HTMLフォーム(前編)
本書は、『Ruby on Rails 5.0 初級』シリーズの第3巻です。副題「HTMLフォーム(前編)」が示すように、この巻のメインテーマは、HTMLフォームです。ブラウザの画面上に配置された入力欄に対してユーザーが文字列を入力し、「送信」ボタンをクリックするといったユーザーインターフェースの作り方を学びます。また、HTMLフォームを通じて送信されたデータを処理する「アクション」の書き方についても学習します。「Parametersオブジェクト」という概念の理解が鍵になります。
第二のテーマは、モデルオブジェクトやHTMLフォームを扱うための経路(route)の書き方です。『初級①』では、GETというタイプのHTTP動詞(HTTP verb)しか扱いませんでしたが、本巻ではPOST、PATCH、DELETE、などのHTTP動詞に対応する経路を設定します。また、リソースという概念を利用して複数の関連する経路群を効率よく定義する方法についても紹介します。
第三のテーマは、部分テンプレートとプライベートメソッドです。いずれも重複部分を共通化して、ソースコードを読みやすくするために利用します。複雑なWebアプリを開発する上で非常に重要なところです。
第四のテーマは、ユーザーが日付と時刻を入力するテキスト入力欄のデザインです。第5章でDate/Time PickerというJavaScriptライブラリを利用して「カレンダーと時計」のように見えるウィジェットを導入します。また、最終章では日付と時刻の入力欄を分離する方法について紹介します。
この巻の内容は前巻『Ruby on Rails 5.0初級②』から続いています。前巻で作ったWeb アプリ(簡易予約表管理システムPicoPlanner)の開発をさらに進めていきます。
本書を読み終えた読者は、OIAX BOOKSの『Ruby on Rails 5.0 初級④』(2017年春刊行予定)に進んでください。
扉・目次・奥付を除いた本文の分量はB5変型判(一般的なコンピュータ書の判型)で155ページ相当です。